帰宅部の山倉です

ぽつんと一人そこに残った俺は

立ち上がった

屋上のドアを少しだけ開けると

屋上からあーちゃんのすすり声が

聞こえた

...小澤さんの言うとおりに

したほうがいいかもしれない

俺はそっとドアを閉めて

階段を降りた



*   *   *   *


翌日

あーちゃんの教室に向かった

「あーちゃん!」

俺は教室のドアから

叫んだ

あーちゃんは目を見開いて

こっちを見た