「お前にはがっかりじゃぁ。」



「ごめんなさい。」



私が謝ると、晴斗はイラっとした表情になった。




「俺に謝るんじゃね~だろ!!」



晴斗は、怖い顔をして、怒鳴る。






「晴斗さん!!違うの!!新井先生悪くないから!怒らないで!」



私が嘘をついて呼び出したことを責めるどころか、佐藤さんは私をかばった。





どうして責めないの?


私、ひどいことしたのに。


勝手に呼び出して、ひどいこといっぱい言ったのに。



どうしてかばうの?





私ならこう言うわ。



『晴斗、助けて。新井先生がひどいこと言って私をいじめるの・・・』



そして、晴斗に優しく抱きしめられるの。




佐藤さんは、晴斗の手を振り払い、また私に駆け寄った。



「先生、ごめんなさい。先生にも幸せになって欲しいです。」




晴斗と優雅は、音楽室から出て行った。