お母さんの得意料理の春巻きの入ったお弁当をもぐもぐと食べる私に、山田が声をかけた。



「お前、嬉しそうに食ってるなぁ!」



「ふん。あんたは今日からサッカーバカって名前だから!」



サッカーバカ山田は、首をかしげながら私から離れた。




「陽菜はやっぱり、灰皿王子が好きだったんだよ。山田君とくっつけたかったけどね~!」


亜沙子は、私の顔をじっと見つめながら、お弁当を食べていた。



今週の放送委員はきっと片思いをしているのだろう。


かかる曲が全て切なくて、歌詞が悲しいものばかりだった。