私の意地悪な旦那様



今、先輩、私のこと名前で呼んでくれた?



「莉乃」と呼ぶその声になんだかくすぐったくなる。

いままでずっと「ねぇ」ばっかりだったのに。



その変化と言われた言葉に、自分が先輩の彼女なんだ。と実感すれば、さっきまでの胸の痛みは嘘のようになくなっていた。



「だから次からは変なこと考えてないで声かけなよ」


「は、はいっ!」


思わず大きくなってしまった声に自分でびっくりして頬を赤く染めれば、「なら行こうか」と私の手を引いて歩き出した。