川の話をしていたら、急に川が恋しくなった俺は、九と一緒に土手に行くことにした。 ここから見える景色ももうすぐ見れなくなると思うとなんだか寂しい。 「ねえ、ここの良さって何だと思う?」 九が草で冠を作りながら聞いてきた。 「んー、そうだね・・・やっぱり、自然がいっぱいあるとこかね」 「他には?」 「人が暖かいとこ」 「他には?」 「・・・思いつかん」 「そっか・・・」