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その日の昼、

家に着いてから

病院に行く準備をして

家を出た……。



秀兄の車に、

母親と翼が乗り、

俺は父親に支えられながら

車まで歩いた。


家族の表情は

自然と思くなっていた。


俺を支える父親の顔も……。


まだ冬の冷たい風が、

小さく

俺と父親の間を

すり抜けて行った。


車に乗る前に、

最後に一度だけ振り返った。






これが、

俺がこの家を見る

最後となった……。