消える前に……



「涙拭いといてください。」


そう言って数秒してから、

俺は振り向き

井上先生の方を向いた。


俺は井上先生の頭の上に

手を乗せた。


驚いた顔をした井上先生。


「笑顔、笑顔!!」


俺は歯をニッと出して

笑って言った。


「教師を子供扱いするな!!
本当に鈴木は!!」


その言葉を聞いて、

俺は嬉しくなった。


いつもの井上先生の

言いそうな言葉。


いつものような笑顔。


「さ、行こうか。」


俺はそう言って

歩き出した。