「……で、弟子ぃ~……!?」
私から飛び出したとんでもない一言に、水沢君の動きがピタリと止まる。
言った張本人である私自身が己の言動の意味不明さに固まっているのだから、言われたほうはなおさらだろう。
―― わ、私いったい何言ってるんだろうっ……!?
あまりにも頭の中がグチャグチャになり過ぎて、もう自分ではどうにもならない。
「なんで俺が見ず知らずのアンタを弟子にしなきゃなんねーんだよっ」
「ひっ…!」
……で、ですよね!ごもっとも!
普通に考えたって初対面の人にいきなり弟子入りを懇願されて、はいそーですか、なんて受け入れる人、絶対いないと思う。
わかってはいるものの何が私を突き動かすのか、頭で考える前に次々と口から言葉がこぼれ出る。

