泣き虫王子と哀願少女



「にゃっ」



納豆を見るなり夢中でかぶりつくニャン太。


ゴロゴロと喉を鳴らし、全身から「美味しいです」オーラが滲み出ていた。



「ふふっ。可愛い」



そんなニャン太に、目の前に座って見つめながら改めてお礼を言う。



「ニャン太、この前はありがとね」



私の言葉がわかってるのかわかってないのか、タイミングよくニャン太が「にゃ~」と返事をした。



「ぷぷっ。お礼言われてるってわかったのかな?」



なんだかそんなことがやけにおかしくて、クスクスと笑っていると



「何がそんなにおもしれーんだ?」

「ひゃっ!」



不意に聞き慣れた声が、私の耳に飛び込んできた。