本当にそうなのだろうか……。でも……――
「私、もうちょっとだけリカちゃんのこと信じたい……。あの笑顔も優しさも全部ウソだったなんて思いたくないよ……」
潤君に抱きついたのだって、もしかしたら気が動転してて咄嗟にしてしまったことかもしれないし……。
複雑そうな顔をする明里。
「うーん、まあね。これはあくまでも私の推測でしかないわけだし。雫が信じたいって言うならこれ以上は何も言わないけど……」
「うん……」
ごめん、と明里に呟き再び手すりに顔をうずめる。
そんな私に「まぁ、なるようにしかならないんだから元気だしなって!」と、明里が肩を抱きしめ励ましてくれたのだった。

