体育館の端から望月くんのモップの隣にわたしのモップをつけて歩き始めた。
「望月くん、さっき試合出た時……やべっ!って顔一瞬してたでしょ?」
わたしちゃんと見てたんだからね!と続けて言いながら望月くんの方を向いて聞いてみる。
「うわ……見られてたわけ?先輩達に何も言われなかったから誰も気付いてねぇと思ったのに。
なんで離れたベンチにいたあんたが気付くんだよ!」
と意味わかんねぇー!とクスクス笑いながら話す望月くん。
そして、突き当りまでモップをかけると私たちはターンしてまたモップをかける。
「え?!普通に気付いたよ!
だって前を向いたまま後ろに向かって投げたのに正確なパスで繋いでて飯田先輩もしっかりシュート決めたのに
それに合わない表情してたんだもん!」
話そうか躊躇っていた望月くんになんでなんで?と言って押してみた。

