兄「そんなこと言ってないで
 仕事しろ。哉多」

そう、こいつの名前は本郷哉多。

いつもやる気のないやつだった。

その性格は今も変わってないらしい。

哉「はあ〜、わかったよ
 おい、転校生行くぞ」

…なんかムカつくがしょうが無い。

哉多はこういうやつだ。うん。

私は黙って頷き哉多の後を着いて行く。

あ、私は初対面ってことになってるから

今までどおりの呼び方じゃだめか。

これからは、本郷先生…か。

じゃあ冬真のことも理事長って

呼ぶのか。なんかさみしいな。

まあ、仕方ないよね…。

内心少し落ち込む。

そんな私に哉…本郷先生が気づく

わけもないが。

哉「取りあえず、お前の教室に
 連れて行くから、後は自由に
 校舎の中見て回ってくれ」

「…はい。わかりました」

案内しないのかよっ!

さっきの落ち込みはどこかへ

飛んでいってしまった。