私がドキドキしすぎて固まって動けないでいると「おい」と不機嫌な声が聞こえた。
「リンから離れろ。触るんじゃねぇ」
不機嫌な様子の奏が、悠斗を睨みつけながらドカドカと近づいてきた。
悠斗は私の頬を触れたままだったが、もう私を見ていなく、奏を見据えていた。
そのおかげで、やっと冷静を取り戻した私。
「嫌だ」という悠斗に対し「離れろ」と奏は、悠斗の腕を無理やり私から引き剥がした。
「うぜぇ」
「リンは俺のだ」
「てめぇのリンじゃねぇ。俺のリンだ。」
「いや、俺のだ。」
「ちげぇよ、俺のだ。」
睨み合う2人だったが、その様子が海斗と伊吹のやりとりに似ていて、思わず笑みがこぼれた
それにしても、俺の俺のって…私、物じゃないのにな。またもや、意地の張り合いで利用されてる私。
喧嘩するほど仲がいいとか?フフッ、言えるかも。海斗と伊吹もなんだかんだいって仲良いもんね。
そんな事を思いながら2人の様子を見ていると…
「リン」
病室の扉の方から、声がかかったんだ。
視線を入口に向けると…

