…どこだ?
しかし、人が多すぎて見失ってしまったんだ。それにしても、リンは花火大会に誰と来てるんだ?そればかりが気になって仕方がなかった。
俺がリンを捜しながら小走りしていると、「リン」と何度も呼ぶ声が聞こえた。
声がした方(左下の河川敷)に目をやると、男が女を抱え込んで叫んでいる姿だった。
周りには、少し人だかりができている。
「ねぇ、あれってやばくない?救急車呼んであげた方がいいんじゃない?」
「でも、あの男の子電話かけようとしてるから大丈夫じゃない?」
そう囁く人がいた。
…リンだ。
あれは、リンに違いない。
薄暗くても遠目からでも俺には分かる。
大好きな女だから…
俺は、その場所へと必死に走った。

