蓮に、キスされた。 本当にびっくりした。 あ、でも… キスっていうよりも、うるさい私の口を塞いだだけ…? 蓮の事は好き。 だけど… 自分の気持ちが、悠斗にしかないのを改めて思い知ったんだ。 私は、悠斗以外好きになれないの? ずっと苦しいままなの? 「ほら、行くぞ」 私の右手をとり、柔らかく微笑む蓮。 繋いでくれたその手は温かくて、冷たくなった心も温めてくれるんだ。 『…うん』 あまりの温かさに、すがってしまいそうになる