でも、そろそろ放してもらわないと、さっきの彼女らが来てしまう。そしたら厄介だ。



隼人はただジャれているだけなのに、彼女達にまた変な誤解をさせてしまう。




だから、





『隼人…そろそろ「ねぇ、リンちゃん」』





放れてと言おうとしたのだか、隼人によって言葉を遮られてしまったのだった。





『ん?』

「俺、リンちゃんの事好きだ」

『私も隼人の事、好きだよ』




私だって好きだから、サラリとそう答えたのだが、何故か溜息をこぼし項垂れた隼人。




…なんで?





不思議に思っていると、隼人は左手で私の腰を支えたまま、右手でクイッと私の顎をあげ、妖艶な表情で私を見つめてきた。





いつにもまして、フェロモン大放出している隼人にドキリとする。