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「花菜月さん」


愛莉とあゆみがトイレに行っている間、私1人でボーッと座っていると、肩に手をポンと置かれた。


『はい』


振り返れば知らない女の子。誰だろうと不思議に思っていると、



「ちょっと一緒に来て欲しいんだけど…」

『え?』



いきなり私の左手首を掴んで歩き出す彼女。
しかも怒っていそうな雰囲気の彼女に戸惑う。






それにしても、痛いんだけど!?



思いっ切り握りしめられているので、左手首がキリキリと悲鳴を上げていた。





「「…リン!?」」


そんな時、トイレから戻ってきた2人が驚いた顔で私を呼んだ。




『愛莉、あゆみ、ごめん。先に行ってて。ちょっと行ってくる~』




何だか嫌な予感しかしない。
愛莉とあゆみを巻き込みたくない私は、明るい笑顔で手を振った。