本気でびっくりした。
まさか、奏が海斗達と知り合いだったなんて…
思わず、奏と見つめあっちゃったよ。



その様子じゃ、気付いたよね…?



私をジッと見て「俺の大好きな人に似てたから驚いただけ。」と言われた時は、ドキドキした。絶対、顔赤かったと思う…。



その日は、さらに驚く事があった。
それは…




『お待たせしました。パンケーキになります』

「あ、適当に置いといて」

『…はい』

「でさー、この前偶然リン見かけたんだけど、ブスがさらにブスになってたよ〜」

「あ、私も見た!超ダサ眼鏡にふたつ縛り!!さすがに、あれはないよね?」

「ないねー」

「モモカも見たかった」

「見たら、噴出すからやめときな」





―――朱里達だったんだ。


ケラケラ笑い続ける朱里達。




あの~目の前に本人いるんですけど…
頼むから、パンケーキは噴出さないでくださいね?


引き攣りながらも、必死に営業スマイルで接客した。



朱里達には凛音が私だと、バレてないようだ。
その事実にホッと胸を撫で下ろしたのだった。