「なんだよ」

「少しだけでもいいじゃんか~」


慎士と海斗は不満気な顔で、ブーブー言っている。



『だって、俺のだし』

「アハハ~奏って意外と独占欲強ぇんだな?」

「「だよな~」」



俺がそう言えば、ケラケラと笑いだす大地達。



『…うるせ。ほっとけ』



「まぁ、いいや。俺達には凛音ちゃんいるしな?」

「あぁ。凛音ちゃん、今日も笑顔が可愛い♪」

「俺の癒しだ~凛音ちゃ~ん!?」



大地、海斗、慎士がリンを目で追いかけながら、口々に言った。



イヤ、凛音ちゃんも俺のだから。
そう言いたい言葉をグッと飲み込んだ。



でもリンの働く姿は、皆を虜にするほど魅力的だったんだ。さりげない微笑み、それに仕草が何とも色っぽい。



「ククッ。結局、虜になってるし」



俺は、大地達がクスクス笑っているのにも気づかない位、リンの働く姿に釘づけになっていたのだった。



~奏 SIDE END~