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その後、鍵のついていない部屋のドアは別の物でふさがれ、この部屋の主であるハズのあたしの侵入を拒んだ。


「蒼太……お願い、これをどかして」


あたしはドアの前に移動させたと考えられる戸棚を指して、そう言った。


しかし中から返事はない。


「あたしが悪かったわ。出かけることをちゃんと伝えておくべきだったのに……」


蒼太に殴られた頬は赤く腫れて、熱を帯びていた。


それでもあたしが蒼太に謝罪しなければいけない。


その心境は徐々に麻痺していき、今は本当に自分が悪かったのだと思うようになっていた。「もう、俺を1人にしないか?」


数時間ぶりに蒼太の声が聞こえてきて、あたしはパッと顔を上げた。