年下オトコたちの誘惑【完】

「ははぁん。そういうこと〜」

いつの間にかケダモノ碧都から離れた楓くんは、ニタニタ笑いながら言った。

楓くんまで…。なに、分からないのは、わたしだけなの⁉︎それってすごく不愉快…。

「あーちゃん、この子に興味あるんやなぁ。そうかそうかぁ〜」

あ、あーちゃん⁉︎あーちゃんって、誰っ?キョロキョロと見回してみたけど、全然わかんない。

「テメッ、その呼び方ヤメろつってんだろうがよ‼︎それに、ばばぁに興味なんかねぇよ」

え、え、えーっ⁉︎ウソでしょ…。ライオンみたいな、コイツが…。ばばぁよりも、呼び方が…。

「あーちゃんって…ぶっ‼︎」
「お前、マジで犯されてぇの⁉︎」

ヤ、ヤッバ‼︎つい、吹き出しちゃった‼︎でも、あーちゃんって…。

「ぶっ…」
「ちょいお前、マジでこっち来い」
「やっ、ごめん‼︎許して‼︎もう笑わないから‼︎ごめんね、あーちゃん?」

腕を掴まれ慌てて謝るも、本人が嫌がってる“あーちゃん”を使ってしまい、ガッツリ睨まれてしまった…。

「楽しんでるとこ申し訳ないんやけど、あーちゃん。ボク、この子のこと気に入っちゃったんよねぇ」
「あん?」
「だーかーらー。ボクのこの喋りで、落ちない子なんて今までいなかったわけや。ってことで、あーちゃんの独り占めにさせんからな」

えっとー。何か話が、おかしくなってる気がするんですけど?