*碧都と杏*

「杏、置いてくぞ」
「ま、待ってよ‼︎もうちょっと、なんだから‼︎」

碧都と付き合って、一ヶ月が経ちました。相変わらず俺様ライオンに疲れつつも、碧都のことが大好きなわたし。

これから碧都と、花火大会に行くんだけど…。そう、わたしたちが初めて出会った場所。

せっかくなら、浴衣着たいじゃない?けど、一人でなんて着たことないから、ネットで調べて。

あともうちょっとで完成なのに、碧都ったらカノジョのわたしを『置いてく』とか言うんだから、信じらんない。

「そんなんテキトーでイイだろが」
「よくないの‼︎」
「家帰ったら脱がすのに」
「……っ‼︎」

もぉっ‼︎変なこと言わないでよ‼︎ホント変態なのは変わらないんだから‼︎

「あれ、もう脱がせてほしいのか?」
「んなわけないでしょうがっ‼︎」

あー、疲れる。