年下オトコたちの誘惑【完】

『ついでに、オトコも選んだほうが、いいんじゃない?』
『えっ』
『あんなの、どう見たってヤる目的でしょうよ。大事に思ってんなら、あなた連れて行くはずだもの。置いてくなんて、サイテー。オトコのクズね』

歩いてくオトコに聞こえるよう、わざと声を張り上げた。

『んだと、テメェ』

わたしの言葉をしっかりと聞いてたアイツは、勢いよくコチラに歩いてきた。

『やめてくれるかな』

だけど、わたしの前にスッと立ったのは悠ちゃんで。

『杏、行こう』

強引に腕を掴むと、わたしをその場から連れ出した。

「うわぁ、最悪の出会いだね…」

一通り思い出したわたしは、碧都の胸に顔を擦り付けた。

「普通なら、な?」
「え?」

いや、どう考えたって普通じゃなくても、最悪の出会いでしょうよ‼︎

「でも、当たってたから」
「なにが…?」
「別に、あのとなりにいたオンナは大切なヤツじゃなかったし。ただ、ヤれればいいだけにしか、思ってなかったオンナだから」

あー、そういうこと。あの子も、かわいそうに…。きっとあの子は、碧都のこと好きだったはずだよね。

「で、モノにしたいって思ったんだ」
「は?なにが、なにを?」

ごめっ、全然話が結びつかないんだけど。