年下オトコたちの誘惑【完】

『あのね、そういうことは人に見せるもんじゃないの。自分の親が同じことしてても、あなたはイヤじゃないの？』
『自分の親…？』

オンナが少しだけ、考え始めてくれた。

『そう、ほら見てよ。小学生くらいの子がたくさん見てる。男女がこういうことをしてたら、不思議に思うでしょ？そりゃ、いつかはわかることだし、子孫を残すことには大事な行為かもしれないけど、今知るべきじゃないでしょ。こんなの見せられたら、わたしなら“お父さんとお母さんも、こういうことしてるの？”って疑問に思っちゃうよ』

これは、ある程度オトナになってから知ればいい。

最近の子たちは、色々早いらしいけど、それはごく一部であって、全員ではない。

小学生は、もっと小学生らしく生きてほしい。もっと言えば、こんなオトナにならないでほしい。

『それは、やだ…』
『でしょ？別に、その行為自体をダメだなんて誰も言わないわよ。愛し合ってんなら、誰もがすることだしね？ただ、場所を選びなさいって言ってるだけ』

オンナは、わかってくれたのか、ただ黙って頷いてくれた。

『あー、ウッゼ。ヤル気失せたわ』
『え、あおくん‼︎』

オトコは、盛大な舌打ちをするとオンナを置き去りにして、歩き出した。