人は逃げる時、大事なものを失っていると思ったのです。
だから逃げたい気持ちがある時ほど、その時のことを思い返そうと、そう思いました。
日数が経てば当時よりも少しは冷静に考えられます。
冷静になれたとき、考えたいとき、過去を引っ張り出して分析しました。
2015年頭頃、私は、自分より重い精神病で苦しんでいる子に出会っていました。
友達に助けてほしいと頼まれて、知らない相手だったけれど、最初は役目を受けた責任を放棄したくない一心で頑張っていました。
頑張りすぎていました。
仕事のような感覚というか、ボランティアというか、最初は友達になろうとは思いませんでした。
役目を終えたらすぐに終わらせる気でいました。
しかし友達でいることを求められたとき、友達になりたいと自分も思ってしまって、自分の中の決意が壊れるのは早かったです。
大事な人ができました。
それから好きになったり嫌になったり、また好きになったり、相性が合わないと思ったり、その気分の上下が激しく、気付いたら自分の抱えられる容量をとっくに越して、溢れ出してしまっていました。
重い精神病で苦しむ子たちが、自分の体を傷付けてしまう行為をしてしまうことを、皆さんは知っていますか?
自傷行為、リストカット、薬の多量摂取、自殺未遂
これらを見たとき、知った時、恐らく多くの人は避けて通るのでしょう。
しかし私は発達障害者でした。
私の中に、普通人がするであろうことは、知識がない限りできないのです。
その行為から逃げたくなくて、止めたくて、やめてほしくて、自分の体調を放棄してまでその子に尽くそうとしていました。
その結果、共依存という最悪なループを経験していました。