あまりのことに、頭の中はごちゃごちゃだ。



行く、って。

このネックレスの中に行くって。


そんな、ありえない。

こんな小さなネックレスの中に、行く?



どういうことだよ、そんな・・・あぁ、でも。

ここはどこもかしこもおかしくて。変で。奇妙で。



ここでなら、ありえなくもないのかもしれない。





けど、だからって―――







「探しているんでしょ?逢いたいんでしょ?

・・・レイラに。」



淡々とした口調で紡がれた一つの名前に、ドクンと大きく鼓動がなった。





『レイラ』


その単語が、名前が、まさか少女の口から飛び出すとは思っていなかった。



だから僕は、心底驚いた。


思わずというように、目は思いっきり見開いてしまった。



どうして・・・。

どうして、だろう。