「由梨さん、改めて私から報告しますね?

私、赤ちゃんを産みます。ちょうど真美ちゃんが小学校に入学する頃です。でも心配しないでくださいね。弟が出来ても、私は……」

「お、おい!」


俺は驚き、思わず声を上げると莉那の肩を掴んだ。なぜならば……


「何よ……」

「おまえ今、弟って……」

「あっ。しまった……」

「何だよ、分かってたのかよ? なんで俺に……」

「その話は後。ね?」

「チッ」


莉那のやつ、知ってて俺に黙ってたらしい。そうかあ、男か……。息子かあ。楽しみだなあ!


「続けますね? 由梨さん、真美ちゃんに弟が出来るけど、真美ちゃんの事は心配しないでくださいね?

私は真美ちゃんのことが大好きですから。由梨さんには申し訳ないですけど、自分の娘のように思ってるんです。

あなたにそっくりな真美ちゃんは、間違いなく美人さんになると思います。というか、既に美人さんですよね?

どうかこれからも真美ちゃんのこと、見守ってあげてくたざいね?」


莉那は報告が終わると、墓石に向かってそっと手を合わせた。


報告も終わったことだし、そろそろ引き上げようかと思ったのだが……


「あなた。あの事は報告したの?」


と莉那に言われた。