ママと呼ばれたい ~素敵上司の悲しすぎる過去~

言った……

昼間の告白は空振りしたけど、今度こそしっかり気持ちを伝えられたと思う。

でも……


新藤さんのリアクションがない。彼は少し横を向き、じっと何かを考えているようだった。

特に驚いた様子はなく、怒ったり、ましてや喜んだ様子もなく、ただ黙っていた。


「新藤さん……」


その重苦しい沈黙に耐えられないのと、予期した新藤さんの言葉を聞きたくなくて、私は口を開いた。


「私はあなたに知ってほしかっただけなんです。私の気持ちを。今すぐお答えをいただこうとか、そんな事は考えていませんので……」


そう言って新藤さんを見つめたら、ようやく彼も私を見てくれた。悲しそうな、虚ろな目で……


「すまない。僕は……」

「す、ストップ! 言わないでください」

「…………」

「今言った通り、私はお伝えしたかっただけですから」


私は無理やり顔に笑顔を貼り付けると、新藤さんの反応を見ずにさっさと歩き出した。本当は、泣きながら駆け出したい気持ちだったけれども……