あの丘の上で【上】



電話だ。


相手は校長先生だった。


「はい、高瀬です。」


『雪菜ちゃん、今食堂かい?』


「はい、ランチ食べようと思って…」


『食べ終わったら、校長室に来てもらってもいいかな?』


「はい、わかりました。」


『ゆっくり食べてくれていいからね。』


先生から直々に電話ということは、任務だろう。


それも特殊な。