「……鸞、申し訳ございませんでした。あなたの手を煩わせたくなかった、傷つけたくなかったんです。どうか許してください」
「……」
「アカネも。シロやタマのこと、隠しててごめんね。僕の守りたいものに、君も含まれてて…エゴだった。ごめん」
“苑雛……”
小さくつぶやいたアカネ。
鸞さんは、泣き顔でくしゃくしゃになった顔を隠しもせずに、顔を上げる。
「……どうか、お願いじゃ…。わらわはお前がいないと、わらわじゃないのじゃ…っ……隠し事だけはしないでくれ」
「はい、お約束します。もう二度としません」
「……今回のことは許す。だから、頼ってはくれないか。お前は完璧じゃ、故にたまにこうして人を傷つけてしまうところがある。……補わせてはくれないか」
「…ありがとうございます。もう少し、頼ります」
「ああ、そうしてくれ」
ふっと、美しく笑う。
ようやく元に戻った鸞さんにホッとした。
「アカネ、お前のやらかしたことはこいつが全部悪いってことじゃ。お前は自分を責めるなよ」
“え?”
「お前はこいつに使われただけじゃ。よかれと思ってやったこと。悪くない。罰は体がないことと一一真実の開示で受けているじゃろう」
“それじゃあ全部苑雛が悪くなっちまうじゃねーかっ”
「そうじゃろ、元はといえば、全部隠してたのが原因じゃ。……すまなかったな、わらわはもうお主を責めたりしない。さっきのことは、許してくれ」
“……”
納得はいってないようだったが、気持ちは救われたようだった。
「ゆーちゃん」
「はい」
「……お前は、いい大人になる。わらわよりもずっと立派じゃ。見苦しいところを見せて済まなかった、救われた」
「……」
ぽかぽかする。
料理以外は完璧な彼女に認められると、すごく嬉しかった。
「ありがとうございますっ」
よかった、鳳凰解散の危機は守られたのだ。
嬉しくて、つい笑顔になった。


