妄想世界に屁理屈を。



どうやら苑雛くんに怒ったみたいだ。


「そんなことないよ。今からちゃんと言う」

たいして怖くないのか、あっけらかんとして。
苑雛くんは、手足を縛られたまま頭を下げた。



「我が主、今回の責任はすべて僕にあるんです。

ですからどうか、貴方様をお守りし、隣に立つという任を解いてくださいませ」


“苑…雛?”

庇ってるのかと思った。

しかし、これは違う。
彼は自分の罪だという。

アカネではなく、自分の。

なんだ?これは、どういうことだ?


「な、なんじゃ苑雛…アカネを糾弾したのがそんなに気に食わなかったのか?」


目をぱちくりする鸞さんに、静かに彼は言った。


「知ってたんです。
玉藻前がシロだと、僕は。

アカネと仲が良いので不審に思って、前回の復活のときにタマのことを調べたんです。

本人にも聞きました。
そして、彼女がシロだと確信しました」


知って、た?

衝撃の事実である。

「だから、タマがやられたときには焦りました。

彼女が死んでは鳳凰も死ぬのですから。

アカネが必死に霊力を注いでもダメで、飛んだ石を追って、村人に邪眼を守れと言った時もそれを見守ってました。

そのまま倒れたアカネは知らなかったでしょうけど、村人は突如現れた神様を恐れ、信じなかったんです。

このままではいけないと、アカネの友達の温泉の神様に霊力を渡して、温泉を掘ってもらいました。

そして神の導きだと信じた彼らに、それで生計を立てさせました。

ついで、結界も僕が敷きました。

この村が滅びないように、この家が絶えないように。

何柱か神様を使役して、守らせました。

また、白龍家にも霊力注ぎ、定期的に僕から霊力が行くようにプログラムしました。

そして、日向家に邪眼の扱い方も教えました。

こうしてこうすれば邪眼が強化するよ、と。


なにも知らないアカネが責められる言われはありません。

僕が、首謀者です」


ゆっくりと、目を閉じる。