生贄を捧げた祭りを楽しんでた村人が事態に気づいたのは、九尾が死んだ後だった。
驚愕した。
村で絶対の霊力を有してた九尾を食らったのが、一人の子供だったからだ。
宝は九尾の霊力を手に入れた。
一本だった尻尾が、九本に。
のちにその九尾から、白面金毛九尾の狐と言われることになる。
村の神が死んだ、事実だけでも村人は慄いた。
しかし、問題はその後だった。
「あんたらがかあさまをころしたのか」
宝にとって、母親を拉致して生贄にした村人は、九尾と同罪だった。
子供が出したとは思えない殺気に、急いで村人は逃げようとする。
しかし、破壊神を宿した彼女から逃げることはできなかった。
血に塗れた幼女は、涙を流しながら一一村人に襲いかかった。
その中には、かの安倍晴明の母親葛の葉も含まれてたという。
こうして、狐の村は滅びた。
たった一晩で。
村人を殺したのは、一人の幼女だった。


