妄想世界に屁理屈を。



「よ、読めない…」



達筆すぎて、なにがなんだかさっぱり。

みみずみたいにウニョウニョした文字が並び、え?なんて書いてあるのこれ?状態だ。誰だよ日本語変えたの。


「……おにーさん、ボケないでいいから」


「…な、なあにぃいい!?」


後ろから宮下さんの悲鳴が聞こえた。

読めたんだ…。


「な、なんて書いてあるの?」



「『偉大なる鳳凰へ。

朱雀を十二天将に返してくれ。
どうしても嫌ならば、鳳凰自ら取り返しにこい。

ただし現在私は、十二天将として朱雀を扱っている。

言い換えれば私のものとして扱っているということ。

何があっても不思議じゃないことを忘れないでほしい』」


「十二天将って、確か…」



「うん、犯人は安倍晴明だよ」



相変わらず、笑ったまま答える。


中のアカネが息を飲んだのがわかった。


「死んだんじゃ、」


「うーん…復活しちゃったみたい。
復活、なんていうと陳腐だけどね、本当に復活したみたいなんだ。

もちろん――誰かの手によって」


「ミサキ、お主の霊力探知も大したものじゃな。
当たっているぞ?その変な匂いの正体が安倍晴明じゃ」


「……お褒め頂き、光栄です」