妄想世界に屁理屈を。


状況がようやく追い付いてきた俺は、どんどん顔色を変えた。

それを察知したアカネが、現に戻すように俺の名を呼ぶ。


「…俺が、スズから目ぇ離して友達とい“違う”


ピシャリと言い放った。


“アイツはそーゆー奴なんだ。しょっちゅうラチられる”


「そーゆー奴ってっ…
違う、これは人害だ!俺が、俺がっ…」


――泣きたくなるほど怖かった。

俺の不手際でスズを失うのが、どうしようもなく。


俺には責任があった。

器という生き物になっていて、それに伴いできた仲間に対する責任が。

なのにそれを忘れて俺は。

スズが危険なめにあってるというのに、俺は…。


“違うよ、柚邑。
本当に、お前のせいじゃないんだ。

お前に責任は一切ない。こっちが勝手に巻き込んでるだけなんだからさー”


「アカネ…」


「その通りじゃ柚邑。
お主のようなうら若き小僧が、責任など口にするものではない」


凛とした声が背後から聞こえ、振り返る。


「お主はちと背負って状況を受け入れすぎるところがあるな…歯向かうという事も覚えるべきじゃ。

今がそのとき、というべきか」