妄想世界に屁理屈を。



「…!?柚邑まさか噂のイケメン店員と知り合いー!?」


「えっ…?あ、まあ…そんな感じっ!」


そっか、この人が噂のイケメン店員なのか。

確かに、女子が放っておかない見た目ではある。


ラーメン屋で働いてたんだ…。


「太麺な、了解。

ああ…丁度いい。おめぇ、あいつらどうにかしてくんねぇ?
朝からずっと居座ってやがんだ」


クイ、とカウンターの一番奥を指差した。

視線をそちらに向けると、二人の見知った顔が。



「み、ミサキくんに宮下さん…」


「…柚邑殿がまさかこちらにいらっしゃるとは…」

「あああ!恋敵!」


違います。

スーツ姿でなぜか恥ずかしそうに視線を逸らしたミサキくんに、羽やらなんやらを完全に隠してただのおっさんとなった宮下さん。

異色なコンビの前には、器が大量に並んでいる。


朝から居座って食べてるのか…。


「ちょっとごめん。あそこにも知り合いがいたから挨拶してくる」


「ん、了解。気にしないでいいよ」

快く了承してくれた厘介たちを尻目に、ミサキくんのもとへ。