妄想世界に屁理屈を。


書道を選考している厘介の描いたゆーちゃんは、ムンクの叫びにそっくりだったが、それを参考に捜索することになったらしい。

ちなみにあまり乗り気でない俺を怪しむものはいなかった。


「お前には百瀬だもんなっ」

「玉砕するまでは応援してやろう。玉砕したら潔く諦めてこそ男だ」

「メイちゃんに心動かせられるなよ」


「うるさいっ!」


お、俺と百瀬はなあ、両思いなんだぞ…たぶん。


いまだチキンな俺は、思いがわかってからも百瀬に告白することができずにいる。


決して待ってるとかそういう女々しいことじゃない。


ただ、その。

もう少し、確信というか…自信がほしいだけ。


俺はとってもチキンなのだ。



朝っぱらから騒ぐ男共に苦笑しながら、鞄をまさぐって気づいた。


「あああっ!弁当わすれたっ」


手に当たるはずの堅い感触がないっ!

俺としたことが、学生の命である弁当をわすれてしまった。

購買を選ぶことができるが、あの激戦の地はチキンな俺には苦手な場所だ。


うわあ、嫌だなあ…ゆーちゃんになったらいっそ楽なのにな…