妄想世界に屁理屈を。



「……試してみようか」


ぼそりと、苑雛くんが呟いた。


「な、なにを?」


聞き返した俺に、苑雛くんはにっこりと笑う。




「おねーさんが本当に器化してるなら、それを逆手にとってみよう」




“苑雛まさかてめぇ…っ”


「アカネの考えてる通りさ」


子供らしからぬニヒルな笑い方をして。




「僕の能力を使おう。

鳳凰や鳳凰に通じるものの身体をいじることが可能という能力を、おねーさんに使ってみよう」




アカネに通じるスズの身体を作ったり、自分の分身を用いたり。

“脳”を司る彼が動ける条件は、ただ一つ。



鳳凰か、鳳凰に通じているものかどうか。



「…」


たぶん、いや、絶対。

俺は苑雛くんの条件に当てはまるだろう。


それがとぉっても複雑だ。


「…どうするつもりですか、苑雛さま」


「簡単だよスズ。

おねーさんの分身を作るんだ。ただし、おねーさんにならないおにーさんの時の姿をした分身をね。

あらかじめおねーさんの行動や性格、記憶をプログラミングしておいてね」