「きゃぁあああっ!苑雛!こっち向くのじゃああああっ」
「我が主、ちょっと静かにしてくださ」
「このアングルがあああっ」
あむあむとパンをかじる苑雛くんを激写している鸞さん。
普段の不屈で凛々しい鸞さんとはかけはなれた、ただのミーハーである。
きゃあきゃあ叫びながら、無駄に高そうな一眼レフカメラで撮りまくってる。
さすがの苑雛くんも困り顔だ。
「…鳳凰はお腹すかないんでしょ?朱雀は?」
「鳳凰っていうより、神様全般がお腹空かないの。
人形をしているけど、それは人間に関わるから必要なだけであって、人間の機能を果たす必要はないの
まあ味覚はあるから、美味しいと思ったら食べたい、味わいたいとはなるけど……お腹空いたはないよ?」
神様と人間の狭間の器という生き物になってしまったら、俺はお腹が空かなくなるらしい。
「はあ…」
人間に戻りたい。
女の子になっただけではなく、器という意味わかんない生き物になっちゃうんだ。
「アカネが変なのに巻き込むのがいけないんだ…」
“悪ぃ悪ぃ、こんなに大事になるとは…”
「無責任なんだからあー」
「アカネさまを責めるな人間っ!」
なんで怒られたのやら。


