妄想世界に屁理屈を。



「一応。何かあった時のために、日本史はもちろん世界史だって、大体の歴史は頭にいれたの♪」


「……はい?」


耳を疑った。

二年でこの小さい子は、小さい子は…?


「あれ?人間、どうかした…?パンツ見えるよ?」


突如、突っ伏した俺を心配してくれるスズ。いい子だね。


「…俺ら学生はなあ…小学校から高校に至るまで、ずぅっと繰り返して歴史を学ぶんだ…
それでもこの間の日本史のテストで65点しか取れないもんなんだ…

それを、二年で…マニアックなとこまでっ…全部っ…」


悲しくなってきた。

神様なんて嫌いだ、大嫌いだ!

俺らの苦労を二年でなんて、反則だ!


“うわあ、なんか哀れだなー…謝ってやれよ苑雛”


「な、なんかごめんねおねーさん?僕が悪かったから、泣かないで!ね?」

「うぅ…真面目に授業受けてる俺より、不登校な不良が点数よかった時より悲しい…」


中学三年だったかな。

偏差値60越えてる学校にいったんだよね、あの野郎。