“――スズ、あんたのことこんなに思ってくれてるお友達なんだから、信頼してやれよ”


「しかし…」


“柚邑ー、昨日お前お父さんにシロのこと吹き込まれたろー”


「げっ!!」


ば、バレてるよ驪さん!


“朝っぱらから辛気くさい顔してさ、バレないはずねーだろ。

ついでに、私を慰めろーとか言われたか?

残念〜、昨日鸞がシロの捜索の進行について教えてくれたので、もう色々開き直ってます☆”


☆じゃねーよ、☆じゃ。

ああ…驪さんのお父さんとしての権威が、権威が……


嫌だこの娘、親の優しさ全部を蔑ろにしやがる。



「まさか…驪さまがそんな」


驪さんが俺に秘密を喋ったことが信じられないんだろう。


“あの人は馬鹿じゃねー。
人を見極める目に関しちゃ、とくに秀でてる。

あの人が信頼した。

それって、すごくね?”


「……」


く、と下唇を噛んで。

かと思えば、ため息をついた。


「に、人間がおこがましい…ふんっだ……」


顔を脹らませて、イライラを表現。

…が、ふふふっと愛らしく笑い始める。

うってかわった、柔和で子供らしい笑み。


王道なツンデレキャラだ。