「私…じ、実は、安倍晴明にご主人様プレイを強いられてました」
「スズ、言い方考えろよ…」
「あ、えと、その。
気が動転して…」
気を取り直して、ごくんと唾を飲み込んだ。
「私、実は安倍晴明に捕らわれていましたっ…」
俺のズボンをぎゅうっと掴みながら。
皺になっちゃうとかどうでもいいや。
下を向いて、でも口だけは大きく開けて。
スズは叫ぶ。
「アカネさまだけの隣に立つお約束でした!
ですがっ…ですが、私は、アカネさまを裏切って、安倍晴明の十二天将の一員に成り下がりました!
この罰は一生を捧げて償うつもりです!
偉大なる鳳凰であらされるアカネさまの一の家来として、あるまじき行為
人間のペットに成り下がるなど、アカネさまの品位を下げる以外のなにものでもありませんっ…!
私、私は…」
ああ、そういう理由もあったな。
たしかに、家来としては品位を下げている。
――イライラする。
違う、違うんだよスズ。
そうじゃないんだ。
お前らがわかりあうには、主従じゃなくてもっと……
「え!?」
俺は、ひょいっとスズを持ち上げた。


