妄想世界に屁理屈を。



「驪さまに前相談したら、
『アカネは君を愛してるから嫌いになりませんよー』とか言ってくださったの。

だけどね、

私、アカネさまの隣にいる資格ないよね?

最低だもん…私」


わあっと泣き崩れる。



…んだよ。

悪役じゃん、安倍晴明。


日本のスーパースター?

英雄?

神様?

最強?



…ふざけんな。



「わ、たし…隠してたの。このこと。
でも、アカネさまが知らべるっていい始めて、私怖くて。

柚邑しか頼れる人いなくて…。

早くかえってきてって、私待ってたんだからね」


ツンデレを披露する。

かつて、大嫌いだと言い切った人間に。


「スズ…」


「私、嫌われたくないよっ…アカネさまに、嫌われたくない…」



単純な、だけど切実なスズの思いに、絶えきれなかった。


思わず、だきしめる。


幼くてちっぽけな彼女に似合わない、あまりにも残酷な『嫌われたくない』という願い。


見たくなかった。

これ以上、恐怖を口に出す彼女を。