自殺を、しようとしたのだ。
目の前のちっぽけな彼女は。
「で、も。私火の耐性がついてたみたいで、死ねなくて。
そしたらなんか神格上がって、
『不死鳥』とか『火の鳥』とか言われるし。
ご主人様は火の式神が嬉しかったみたいで、こきつかい始めて…」
…地獄だ。
本当に、彼女を襲ったのは。
「ご主人様が死んだと同時に、逃げたの。
契約は死ぬまでだったから。
それでもこわくて、驪さまのところに逃げた」
驪さんは異界に住んでるから、安心っちゃ安心か。
「ねぇ、どうしよう柚邑……
私、アカネさまを裏切っちゃったの」
それは、実に彼女らしい悩みだった。


