妄想世界に屁理屈を。



「間違えた。ゆーちゃん?」


「え?あ、」


その言葉に思わず下を見る。

かわいらしいゆーちゃんに変わっていた。


「俺…」


“拒否反応だなー。まあ前みたいに震えはしなかったから、馴染んではいるみたいだけど。ちょっとだけ眠ってたみたいだな”

アカネが中から喋る。

あの、アカネの照れたような声がこべりついて離れない。

玉藻前の笑顔も、すっかり瞼の裏に焼き付いてしまった。


「……」

眠ってた、ってことは、あれは夢みたいなものか。

前回にはなかったのに。

アカネに話そうかと思ったけど、止めた。


なんか触れちゃいけない気がして。


崇高な、宝物みたいな思い出に、俺が入っていい訳がない。


「…な、女!?」


ミサキくんが叫んだ。

たぶんただの居眠りとでも思ってたらしい。

…どうやって膨らんだんだろうな、胸。


「ゆーちゃんって言うの。かくかくしかじかで…」


「なるほど。違和感ないですね」


嬉しくないんだけど。