妄想世界に屁理屈を。



『そうよ。だから――あなたとワタクシは、一生友達でいるべきなのよ』


言い聞かせるように、歌うように。

玉藻前のその言葉は、まるで告白のようだった。


じゃっかん恥ずかしかったらしく、顔を隠すようにそっぽを向く。



『…一生、よ。忘れないでよ。あなたすぐ忘れるんだから』


『わかってんよ』


『本当かしら?』


『あんたのことだけは忘れねーよ』


アカネの言葉にピクンと方が上がって。


アカネの方に顔を向けて、ふわりと笑った。



――顔が、見えた。



この世の女神とアカネが呼ぶのがわかるぐらいの美女。


少女のような幼さと、どこか妖艶な雰囲気。


ダーキニーなんかめじゃないぐらいの美しさ。



金色の瞳が笑顔に染まっていて、ああなんて綺麗なんだとみとれた。



そこで、世界が変わった。


瞬きを一回し、目を開けたとき。


車の中のもとの景色に戻った。



「…え?」


「目が覚めた?柚邑」



スズが助手席から顔をのぞかせている。