「ミサキくん――カミサキ、とも呼ばれてる、元は死んだ神様」
「え?」
「死人を神様とする傾向があるでしょ?ミサキくんは元は呪われた霊なの。だから二つ名に“呪われた従者”ってつくの」
よく死人を仏さんって呼んだり、平将門を祀ったり。
日本だけじゃなく、オイディプス…だったけか。
ギリシャのオリンポス十二神の一員のやつも、元は人間だもんな。
人間や動物が神様になる例もあるってことか。
そう考えるとタマも?
“彼奴はおいとけ、厄介だ”
親友とは思えない発言だ。
“わかってねーんだ、色々と。天狐や九尾って呼ぶには強すぎる神格だし、神様って呼ぶにはあまりにも動物的。死んだわけじゃないみたいだし――私もタマはわかんねーんだよ”
文献も皆無だし、と投げやりに呟く。
とにかく、神様には二種類あるらしい。
一つは“発生した”神様。
アカネや天狗のぐっさん、苑雛くんなどだ。
もう一つは“成った”神様。
アカネに作られたスズ、祀られて成った平将門、ミサキなど。
「…ややこしい」
「そう?ソウイウモノって考えちゃえば楽だよ?」


