「…主がいないミサキなど、ミサキじゃないからのぉ。可哀想」
「ミサキくんなら、黒庵さまを見かけるくらいはしてるかもしれないしね!」
ミサキくん、と幼い見た目ぴったしに呼ぶ。
「じゃあ…見かけ次第」
ふわっと、宮下さんは下に降りていく。
落ちるように、真っ逆さまに。
「うわわっ」
急いで見に行くと、下には宮下さんのあとはなく。
正に神様よろしく…いや、神様なんだけど、消えてしまった。
「天狗、なんだなあ」
「ロリコンだけどね」
スズがいまいましげに蝋燭を片付けながら言う。
「ミサキくんは、八咫烏…“勝利を導く烏”“呪われた従者”“陽を運ぶ鳥”とか言われるんだけど、知ってる?」
「…?八咫烏は知ってるけど、そんな二つ名は…サッカーとかのやつだろ?」
「んー…そこらへんは置いといて。動物神じゃ、稲荷に次ぐ人気だよね」
稲荷ってあのラリラリか。
“いんや、タマも稲荷に吸収されてることあるぞー?水→恵としてな”
「アカネさま!これ以上柚邑を混乱させないであげてください!」


