妄想世界に屁理屈を。



「寂しいじゃろ、朱いの」


“……”


アカネは黙ったまま。

寂しいのかも答えない。


わかってるのか、ロリコンはふっと笑って。


「朱いのは、仲間が大好きじゃからのぉ」


“…”


「ワシの仲間も寂しがってる。アカネさまに会いたがっとる。ワシも、アカネさまと話がしたいしの」


目の前にいるのに話せない。

それは結構辛いことなんだ。


相手の顔が見えないんだ。


好きなのに、話したいのに、笑いあいたいのに。


「…まあ、情報くらいは集めてやるぞ。スズちゃんのためじゃし」


ぶち壊しなことを言うけど。

ぐっさんはいいやつなのかも。


「スズちゃぁあん、結界から出してぇ」


「仕方ないなあ、もぉ」


ふぅ、と息を吹き掛けて、丁寧に一本一本の火を消す。

やっと出れるようになったのか、和から出て。


屋上のフェンスに立ち上がり、黒い烏の翼を広げて。


「そうじゃ。彼奴見つけてきてやろう」


「彼奴?」


「ミサキじゃよ」


「ああ!忘れてた!」


ミサキ?

知らない名前に困る。

誰だ…女?名前からして。


“ミサキは黒庵のお気に入り。まあ、私とスズみたいな関係のやつ”

浮気じゃない?それって…

“あ?男だぞミサキは”

…あ、そうなの。