「食うのか?」
「え?な…た、食べないよっ」
ものっすごく遠いところからスズが話しかけてきた。
なんでそんなに遠いんだ…
「柚邑は、その…説明に困るなあ」
「はひ!?待ってスズちゃん何説明に困る関係なのぉ!?」
「は?」
つい変な声を出してしまった。
スズに対して、口調が変わった。
…この烏天狗、まさか。
「いやぁあああっ近寄らないでロリコン野郎!」
“天狗のぐっさんは小さい子がだぁいすきなんだよー”
そりゃスズが逃げるわけだ。
「名前ぐっさんなの?」
“ん。ぐっさん。宮下(グウカ)っつー名前なの”
意外にカッコいい名前だった。
“ちなみに〜じゃ口調は、完全に表向き。裏じゃスズちゃんスズちゃん言ってるただの変態”
「うわあ…もう天狗に対する印象がらりと変わったわ」
視線のはしには宮下さんがスズを追いかけ回していて、スズは悲鳴をあげながら逃げ惑っていた。
「スズちゃんっ!人間なんか嫌いだ〜って寝屋を共にした中じゃないかぁあああっ」
「まだそれを引っ張るの!?違うあれは家が一緒だっただけでしょー!?きゃあああっ近寄らないで飛ぶなぁああっ」
どうして今まで俺はろくな神様にあったことがないんだろう。


