まあいいや、とお弁当を広げる。
“うぉっ!手作りか?いいなーいいなーっ”
「…アカネは体がないし、そもそも砂糖水以外は食べないんじゃ…」
“あ?ちげーよ。砂糖水以外は栄養…霊力にできないだけだよ”
じゃあご飯は食べれるのか。…体ないけど。
「……次はなんだよ…」
「ハッ!」
びくぅっとわかりやすく体をびくつかせるのはスズ。
よだれの水溜まりを作りながら、大きな茶色い瞳を溢しそうなくらいに開いて、俺の弁当だけを見つめていたのだ。
「…欲しいの?」
「いいいいらないいいっ」
動揺しすぎだろ。
アカネと違ってスズはご飯が食べれるから、あげられることにはあげられる。
「ほら、あーん」
唐揚げを箸でつまんでスズの口に持っていく。
「ど、どうしてもというなら食べてやっても…この時代の食文化の研究の一貫!」
よくわからない言い訳でぱくりと食す。
「んん…っ」
美味しかったらしく、目をキラキラに輝かせる。
見た目がこどもだからモロこども。
「…あれ?これはなんの肉?」
「鶏肉」
「ぶっふぅうううっ!」
盛大に吹いた。
…あ、忘れてた。


